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災害発生時に手作業で行っていたシステム登録の自動化と効果について

事例概要

以前よりご支援させていただいている生命保険会社様では、地震・台風・豪雨などの災害発生時に、申請や確認を手作業で行っており、保険契約者への保険金支払などの対応に時間がかかりお待たせしてまう課題がありました。他にも災害対応にあたり都度システム改修が発生するため予期せぬ開発コストがかかったり、社員が招集されるため通常案件の遅延が発生してしまう課題も抱えておりました。本事例では、手作業による作業を自動化したことで、保険契約者への対応が改善され、業務効率の向上や開発費用を削減することができた事例をご紹介します。

お客様の課題

保険会社様は、以下の3つの課題を抱えられておりました。

(1)通常業務への影響
災害発生時には、各担当部署の要員を招集し、必要作業の確認や対応にあたっておりました。災害対応を優先するため、通常の業務を一時的に止めて、他の部署の方に協力してもらう必要があるため、通常業務に影響がでておりました。

(2)被災された保険契約者の対応遅延
被災地域の担当は、現地の営業員が行います。契約者の対応にあたり、各営業員が担当しているどの契約者が被災し、貸付利率がいくらになる等の情報が必要となります。しかし、災害に関する情報を災害対応システムに登録するまで、これらの情報が共有されず、保険契約者をお待たせしてしまうことが発生し、保険金支払い対応などに時間がかかっておりました。

(3)都度行われるシステム開発
災害が発生する度に、以下の流れでシステム開発がされておりました。
 ①災害地域を特定し、システム改定の指示
 ②システム改定の指示を受け、システム仕様書の作成
 ③システム仕様書にしたがい、システム開発を実施
 ④問題なくテストが完了した後に、納品(システム反映)
上記①~④の工程が災害発生時に都度行われるため、システムがリリースされるまでに時間がかかり、開発コストも発生しておりました。

提案ポイント

・手作業で行っていた災害対象契約の選定から登録までを自動化することをご提案
・災害が発生する度に開発が必要な貸付利率減免システムを最小限で開発するための改修をご提案
・災害対象契約者への各種通知を自動通知することをご提案

実施の効果

本システムの構築により、お客様が抱えられていた課題を解決することができました。
(1)通常業務への影響改善
災害対応に関わる情報をシステムに一元化することで、多くの要員を集める必要がなくなり、少ない人数で対応することができるようになりました。また、通常業務もスケジュール通り、遅延なく進められるようになりました。従来までは、お客様のデータベースにある1300万件以上の契約データの中から、対象契約を選定するなどの作業がありましたが、選定から登録までの流れを自動化できたことにより、担当者にかかる作業負担を軽減することができました。

(2)スピーディーな保険契約者の対応
被災された契約者や貸付利率の情報を災害対応システムに登録することで、現地で対応する営業員がすぐに契約照会などを行えるようになり、保険金支払いなどに時間をかけず対応できるよう改善されました。

(3)都度発生していたシステム開発の削減
災害発生時に都度行っていたシステム開発工程※がなくなり、開発期間や費用を抑えることができるようになりました。改修前までは、10人で1.5ヶ月かかっていた作業を3人で0.5ヶ月程度に短縮することができました。
※「図1.システム改修前後のフロー」を参照

当社は創業以来、保険業界のお客様と50年以上の取引実績がございます。
保険業務における効率化やシステム構築などの課題やお悩みがごとがございましたら、ぜひ一度お問い合わせください。