CUSTOMER'S VOICE
お客様の声
年金管理システムの移行に伴う業務効率化を目指したみずほ信託銀行。豊富な実績をもつインフォテックとの契約により円滑な業務運営を実現

みずほ信託銀行株式会社 様

写真左より、みずほ信託銀行株式会社 年金管理部
業務管理チーム 調査役 データサポート班班長 中山 豪之氏
部長 上田 大輔氏
副部長 兼 業務管理チーム次長 飛知和 康行氏

みずほ信託銀行株式会社 様
事業内容
銀行業務および信託・併営業務
会社紹介
みずほ信託銀行株式会社は、1925年(大正14年)に創業した信託銀行である。前身である安田信託銀行から、金融再編を経た現在のみずほ信託銀行に至るまで、個人および法人向けの銀行業務、不動産、資産流動化、年金、証券代行などフルラインアップの信託業務を取り扱っているのが特徴だ。

インタビュー内容

みずほ信託銀行株式会社がインフォテックに年金管理システムに関する業務支援を委託した理由とその効果を伺った。

背景
  • 新しい年金管理システムの導入に伴うデータ移行に課題があった
  • 新旧システムの違いにより年金業務における事務処理の負荷が増大化する懸念があった
効果
  • 年金管理業務支援に実績があるインフォテックとの契約により業務を効率化できた
  • 「手となり足となり支えてくれるパートナー」として、多種多様な業務を委託できるようになった
背景

年金管理システム移行による業務負荷増大化に課題

 みずほ信託銀行は、個人および法人の顧客に対し銀行業務・不動産・資産流動化・証券代行などの信託業務を中心に事業を展開しているみずほフィナンシャルグループの信託銀行だ。
 信託銀行として幅広い商品・サービスを提供する同行、その主要サービスの1つに年金信託がある。みずほ信託銀行の年金管理部は確定給付企業年金制度を運営する企業年金基金、制度実施の企業から委託を受け、年金数理業務、年金制度管理業務を担っている。加えて当該業務に関する営業部店への支援や委託者への事務運営に係るサポートの企画・実施を行っている。

 そうした年金業務(確定給付企業年金制度)の事務処理を支えているのが年金管理システムだ。みずほ信託銀行は2005年に現行の年金管理システムへ移行した。その過程には多くの苦労があったという。

 「移行先の年金管理システムと当行が運用していた旧来の年金管理システムとはデータ管理や手続き、事務処理の流れに違いがありました。例えば、入社した社員をシステムでは加入者として扱います。その方が退職して年金を受け取るようになれば受給者です。ところがこの方が退職してから年金を受け取るまでの間、いわゆる待期者の期間は旧来のシステムは管理していませんでした。マスター管理から連続性のあるデータベース管理への移行ということになりますから、やはり難しい部分がありました」(みずほ信託銀行 年金管理部 副部長 兼 業務管理チーム次長 飛知和康行氏)

 年金管理システム移行後の運用に入っても、その違いによる事務処理の負荷増大に悩まされたという。

 「旧来のシステムに慣れた担当者からは『画面や帳票の仕様がまったく異なっているので、どのようにデータを入力すればよいか分からない』『数理計算に必要なデータをどのように抽出すればよいか分からない』といった声が上がり、委託者からのデータ提供などのご要望に対し、我々行員のみで対応することが難しい状況となっておりました」(飛知和氏)

  • みずほ信託銀行株式会社
    年金管理部
    部長
    上田 大輔氏

  • みずほ信託銀行株式会社
    年金管理部
    副部長 兼 業務管理チーム次長
    飛知和 康行氏

パートナーとしての選定ポイント

豊富な実績があるインフォテックへの委託を決定

 みずほ信託銀行では、年金管理システムの移行に伴う課題解決に向けた施策を模索し始めたという。そのようなときに出会ったのが、インフォテックだった。

 「インフォテック社は以前から年金管理システムの業務支援を行っていることを伺っていました。すでに豊富な実績があるインフォテック社に業務支援を委託するのが望ましいだろう、と当行でも判断し、そこからインフォテック社との取引が始まりました」(みずほ信託銀行 年金管理部 部長 上田大輔氏)

 みずほ信託銀行と契約を結んだインフォテックは、さっそくみずほ信託銀行の年金管理部に常駐部隊を派遣。移行先の年金管理システムへのデータ投入やシステムからのデータ抽出、委託者宛提供データの加工など、システム周辺の業務サポートを開始した。

 「例えば委託者からの決算業務における数理データ提供のオーダーなど、システムに知見のあるインフォテック社にサポートいただくことできめ細やかなサービス展開が可能となりました」(飛知和氏)
 「主にインフォテック社にお手伝いいただいたのは移行先の年金管理システムへ新しいデータを入れ込んでいく作業です。また、この年金管理システムでは賄いきれない委託者固有の機能の実現や、行員業務堅確化・効率化のためにEUC(エンドユーザーコンピューティング)ツールを開発する必要がありますが、ここでもインフォテック社に大いにサポートいただいています」(みずほ信託銀行 年金管理部 業務管理チーム 調査役 データサポート班班長 中山豪之氏)

 「業務知識については、年金管理部様からいろいろ教えていただきながら、少しずつ習得していていきました。最近は、EUCツールを単に開発するだけでなく、年金関連の法改正に伴うシステム改善などの要件定義作成サポートや、業務知識・システムのノウハウを活かしたご提案もできるようになったと自負しています」(インフォテック システムソリューション第2本部 金融グループ マネージャ 手塚大介)

  • みずほ信託銀行株式会社
    年金管理部 業務管理チーム
    調査役 データサポート班班長
    中山 豪之氏

効果

円滑な業務運営に貢献する支援体制を評価

 みずほ信託銀行がインフォテックとの取引を開始してから18年が経過した。みずほ信託銀行では多くのメリットを実感しているという。

 「当行が年金管理システムの移行を開始した当時から、インフォテック社には年金業務の円滑な運営と改善に向けた取り組みを常に実践していただきました。現在も年金管理部が所在する千代田区・丸の内本店と江東区・佐賀町オフィスの双方にスタッフが常駐し、スピーディーかつ着実に対応していただいています。とくに、繁忙時期に応じて業務とシステムの両方に知見のある高度な人材を調整・確保するなど、当行の業務運営を最優先に考慮してくださっているところは、非常にありがたいです。長期間にわたって当行の業務に従事されているスタッフも多く、強力な支援体制・課題解決力を常に維持していただいています。私たち年金管理部にとっては、まさに『手となり足となり支えてくれるパートナー』です」(上田氏)

 みずほ信託銀行の元には複数のパートナー企業が常駐しているが、その中でもインフォテックは評価が高いという。

 「年金管理システムを用いた業務ノウハウ、および周辺ツールやEUCシステムの開発、業務運営支援で蓄積されたノウハウはインフォテック社の社内で十分に伝播していただいており、スタッフのローテーションがあっても安心して業務支援を依頼できています。また、年金管理システムについての知見が豊富にあることから、特徴を踏まえた最適な処理提案をしていただいているところは非常にありがたく、インフォテック社ならではの魅力と感じています」(飛知和氏)

 また、コロナ禍における対応についても高く評価する。

 「コロナ禍においては、当行の人員・体制だけでは十分に活動できない状況にありました。それに対しインフォテック社では、当行を補完するに余りある支援体制を構築してくださいました。また、年金業務は個人情報を取り扱うためにリモートワーク対応ができませんが、そうした中でも計画的に時差出勤をするなど柔軟に対応していただき、コロナ禍の混乱も無事乗り越えることができました」(中山氏)

 「インフォテックでは、人材ローテーションを実施しながらも、みずほ信託銀行様が求める業務品質を担保し、属人化の回避と生産性の向上を両立させることをテーマとして業務に取り組んでいます。これからもみずほ信託銀行様からのフィードバックを受けながら、品質向上・生産性向上に向けた取り組みに邁進していきたいと考えています」(インフォテック システムソリューション第2本部 金融グループ グループリーダ 甲神良尚)

今後の展望

DX推進の取り組みに対する助言・支援を期待

 みずほ信託銀行では現在、みずほフィナンシャルグループが推進するデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みに則った施策を推進している。そうしたDXの取り組みに対しても、インフォテックの知見に基づいた提案・支援が行われているという。

 「DXを進める上でみずほフィナンシャルグループでは、社会やお客様、従業員を含むあらゆるステークホルダーの課題やニーズを正しく把握し、課題解決に向けた一歩を踏み出すことが最も大切だと捉えています。DXの推進は、みずほフィナンシャルグループの企業風土変革そのものであり、当行でも各業務において積極的に取り組んでいます。しかしながら金融機関では、過去からのシステムを継続使用しており、新しいシステムの導入・切り替えの判断が難しいことが多いです。インフォテック社には、そうした金融機関の課題も踏まえながら、DXへの取り組みに対する助言・支援を引き続きお願いしたいと考えています。
 そして、協力会社と共に挑んで成長していくことは、我々みずほフィナンシャルグループの企業理念にも紐づくものです。インフォテック社はその良いパートナーシップを維持してくれていると実感しています」(上田氏)

 インフォテックではこれからもみずほ信託銀行の期待に応えるために、手厚い業務支援に取り組んでいく方針だ。

  • インフォテック株式会社
    システムソリューション第2本部
    金融グループ グループリーダ
    甲神 良尚

  • インフォテック株式会社
    システムソリューション第2本部
    金融グループ マネージャ
    手塚 大介

お客様プロフィール
みずほ信託銀行株式会社 様
本社所在地
〒100-8241 東京都千代田区丸の内1-3-3
設立
1925年5月
資本金
2,473億円(2023年3月現在)
従業員数
2,921人(2023年3月現在)
事業内容
銀行業務および信託・併営業務
※取材 2023年9月 ※記載の担当部署は、2023年9月現在の組織名です。